或るロリータ

A Certain Lolita

懐古

こんな時代だから年賀状を出す

私がまだ小学生の頃、この季節になると、毎年十枚前後だろうか、親から年賀葉書をもらってひとつひとつに友達の宛名を書き記していたのを覚えている。友達同士で年賀状を送り合うのが通例だったのだ。父親に頼んでパソコンで好きな漫画のイラストを印刷して…

もしも四年前に戻れたなら

私は変化というものに弱い性格をしているらしい。小学生の頃、中学生の頃、クラス替えが行われる度に不安で吐きそうになった。果たして馴染むことができるだろうか、うまくやっていけるだろうか、自己紹介はどうしよう、最初に誰に話しかけよう、あいつは知…

10年以上かけて貯めてきた貯金箱を壊した

小学生の頃から私はとにかくケチな性分であった。月のお小遣いは、一年生なら100円、二年生なら200円といった具合の、好きな時にジュースも買えない生活だったから、なおさらお金に対しては敏感だった。お小遣い以外での収入源といえば、家のお手伝いである…

教師が「まともな人」である必要はないのかもしれない

本当に学校とはギャンブルだ。クラスメイトも重要だが、担任が誰になるかというのもまた、一年間を大きく左右する条件にちがいない。そうしてそれは往々にして自ら選択することはできない。四月になり、新しいクラス割の紙が張り出され、始業式の折に新しい…

夏が終わってしまう

一昨日、無事に退職の意思を告げることができた。 明日、退職の意思を告げる - 或るロリータsteam.hatenadiary.com ツイッターなどでも色んな方に励ましのコメントを頂き、本当に勇気付けられた。それがなければ、怖気付いて言えなかったかもしれない。明日…

いちばん古い記憶ってなんだろう

もっとも古い記憶は3歳くらいまで - トロサバ!koujitokuchan.hatenadiary.jp この記事が興味深かった。いちばん古い記憶なんて今まで考えたこともないけれど、考えてみるのも面白いと思った。そうして考えてみることにしたんだけれど、まず「記憶」と「記録…

国語の教科書が私を狂わせた

本だけが友達だった。といえば少し言い過ぎだろうか。だけど本は、私にとって最も大切な友人のひとりであったことには違いない。幼少期に字を読む楽しさを覚え、小学校に上がる頃には毎週のように県立図書館へ通って、大好きな児童書のコーナーから十冊の本…

真夜中の学校

ひどく酔っていた。酔っていたから、何もかも許される気がした。 卒業して何年経つだろう。変わっているようにも、あの頃のままのようにも見える。 玄関に灯りがともっている。誰もいないのに不思議だ。 昔よくこうやって水を飲んだなあ。ぬるいのにごくごく…