或るロリータ

A Certain Lolita

水は買わずに汲むものだ

暑くなってくると、水分補給は必須である。家に麦茶しかなかった小学生の頃や、部活動で汗だくになった中学生の頃は、たまに自販機に行くとわくわくが止まらなかったものである。握りしめた百円玉で、ファンタを買おうか、コーラを買おうか、息をのんで選んでいた。

けれどいつしか私も年を重ねてしまい、基本的にジュースを飲むことがなくなった。出かける時には自前の水筒に白湯を入れているし、たまに止むを得ず自販機を利用するときなどは、消去法でしか選ぶことが出来なくなっている。水か、あるいはお茶か。だけど、単なる500mlの水に百円以上支払うなんて、なんだかもったいない気もする。子供の頃には自販機で買えたはずのわくわくが、今ではどこでも買えないのだ。

というわけでケチな私は週末になると湧き水スポットへ足を運ぶことにしている。そう、ただでいくらでもおいしい水が手に入るという甘い話があるのだ。

今回訪れたのは大分県別府市朝見神社の中にある萬太郎清水である。いつもは別の場所に行っているので、ここは初めてだ。

 

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駐車場に猫がいる。他にもたくさんいた。人間に慣れているのか、全然逃げようとしなくて、ちょっと危なかった。

 

すると早速、湧き水スポットを発見。老夫婦から若い夫婦まで蟻のように群がっている。

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めっちゃ湧いてる。しかも湧き方が回復の泉的な感じ。今まで通ったことのある場所はどこも蛇口みたいになってるタイプだったので、これは珍しい。

 

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ご丁寧に柄杓が用意されてる。汲んでくださいと言わんばかりだ。

 

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というわけでひたすらペットボトルに注いでゆく。

 

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こんな感じになった。これで気兼ねなく飲めるぞ!

せっかくなのでその場でも一口飲んでみたら、つめたくておいしかった。

 

ついでに神社の境内にも行ってみた。

 

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樹齢千年だって。荘厳な感じがする。

それから写真は撮れなかったけれど若い巫女さんがたくさんいた。参拝者はそこまでいる風もでなかったけれど、あんなに巫女さんばかりいてどうするんだという感じ。みんな仲良さそうに話してて可愛かった。可愛い巫女さんって実在するんだね。

 

帰りは春蔵という別府市内の料理屋でお昼ご飯。

 

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外装も内装も和風な感じに統一されてて雰囲気がよてもよい。

だけどそんなことより私には日本酒が飲めるかどうかが重要なことなのであった。

メニューを見ると三種類の日本酒が置いてあり、その中で唯一飲んだことのない「知恵美人」というお酒を注文。大分県杵築市の地酒である。

 

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冷酒を頼んだらワイングラスで出てきた。お洒落だ。甘い香りが楽しめた。一緒に頼んだのは鶏の刺身。鶏って新鮮だと刺身に出来るんだね。やわらかくておいしい。飲み過ぎるとどこでも寝ちゃうので、これだけでやめておくことにした。

 

……結局、家にいても外に出ても昼間から飲むことには変わりないのであった。