寒い夜は燻製を作って飲む
燻製といえば、ただの食材を優秀な酒の肴へとグレードアップさせる魔法のことである。コンビニへ行っても、ただのチーズに比べてスモークチーズは少々お高かったりするので、なんとなく燻製というものに高級なイメージを抱いている人も多いのではないだろうか。だが、燻製というのは、実は誰でも家庭で作ることができるのだ。一般的な調味料さえあれば、あとは簡単な道具を揃えてしまえば、どんな食材でも自らの手によってスモーキーに変えてしまうことができる。確かに時間と手間はかかる。だから、店で買うと値が張るのは、ほとんど手間賃と言っていいと思う。
少しだけ作るとなると確かに面倒臭さの方が上回ってしまうのだが、一回の燻煙で大量生産してしまえば、それこそウハウハである。もう店で買う必要ないじゃん!と思うようになるだろう。例えるなら、メチャクチャ絵が上手くなって、自分好みのエロマンガを好きなだけ描けるようになった状態に等しい。もはや無敵だ。
ベーコンなんかは塩漬け、塩抜きの工程や、長時間の燻煙が必要になったりして面倒なので、今回は一日あれば簡単に食べられるようになる燻製玉子を作ってみた。
作り方については↓のサイトを参考にした。
怪しい煙の出る箱を庭に設置して数時間、近所から通報されることもなく、無事に完成。
いい感じの色合いが出ている。とてもうまそうだ。本当は半熟にしたかったけれど、茹でる段階で失敗してしまったみたいだ。
初めて作ったときは、「本当にあんな煙意味あるの?燻製なんて気の持ちようだろ」と半信半疑だったけれど、完成してまず一番に分かるのは、食材にしっかりと匂いがついているということだ。鼻を近づけるとあの独特な香りがする。酒飲みにはよだれの出そうになる匂いである。
一口齧れば、口の中にいっぺんにスモーキーな風味が広がる。ちなみにスモーキースモーキーと多用しているが、実際「スモーキーってなんなの」と言われると、うまく説明することはできない。便利な言葉である。
味付けは濃すぎたみたいで、少ししょっぱいくらいだったが、酒の肴としては持ってこいだと思った。
ウイスキーで頂く。
人は何故うまい酒を飲むためなら努力を惜しまないのだろう。